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不具合修復への道(15)

2003年6月 作成

第2回大修復への打ち合わせまでの経緯 (2003.1.〜)

かなり前の話になりますが、2003年1月末に突然営業担当から連絡があった。内容は「不具合の件などで、一度一条に対する不満や意見を浜松本社の者に、話す機会を設けて欲しい」ということであった。皆さんもお気づきかと思いますが、不具合修復への道に記載している内容が、一条に牙を剥き出しの文面であり明らかに反感を持っている。会社的にも、売上に影響する内容であるため、早急に手を打つ必要があったのだろう。

ただ、その時の私の心境としては不具合物件を手渡され、修復したり、不満をぶちまけたろころで夢描いていたような家になるわけもなく、最近はやりの「不具合ではなく誤差範囲である」などの台詞を聞かされるのはもうまっぴらだった。そんな無駄な時間を費やす気はこれっぽっちもなかったため、当然キャンセルさせてもらった。理由として妻が妊娠して、つわりでそれどころではないというのも理由に挙げたが、先ほど述べたことが理由の8割だった。

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1週間もしないうちに、夜突然営業担当が家に来た。再度アポをとるように本社から言われたそうだ。上層部と客に挟まれてつらいのは分かっていたが、全くその気はなかったので何とかうまく伝えておいてもらうよう言ったが、アポ取るまでは帰れないとのことだったので、嫌々ながらも2時間ほど話を聞けば良いだけなので渋々日程を決めた。

決めた日程の数日前に「一条工務店 業務推進部」より手紙が届きました。今度、何の為に来るのかということを全く聞かされていなかったが、手紙に少しかかれていた。「今の私の心の内を話し、今後の社員教育に役立てていく・・・」みたいな内容であった。これを読んだときなぜ、社員教育の為に時間をさかにゃならんのじゃ〜って思い、またまたモチベーションゼロとなりメールで速攻、断りの連絡をしました。連絡先がわからなかったので、一条HPの「一条工務店へのご意見・ご相談」の送信フォームから送りました。すると以下のメールが返って来ました。

(略)

無理なお願いを致しまして誠に申し訳ございませんでした。
メールにてご連絡戴きました□□様のご心思、私共としても是非ともお伺いしたく存じておりますので、お忙しいところ誠に恐縮ですが、下記メールアドレスにご連絡戴きたくお願い申し上げます。

それを受けて、メールで片付けたいと思っていたので、思っていること全て書ききりました。かなり過激な内容です(以下)。

一条工務店 業務推進部 ○○○様

この度、勝手ながらお断りさせて頂いたことに関して誠に申し訳なく思っております。
理由としましては、◇◇◇様(営業担当)から伺ったないようですとただ会って話を聞きたいということでした。
私としましては、いったい何の為に会う必要があるのか、会うことにどんな意味があるのか理解不可能でした。
先日、マネージャーさんが見えたときも理由を聞いても教えてもらえず、ただ、会いにいくから時間を空けてくださいとのことでした。
これでは、スーパーに買い物に行くよりも優先度が下にしか考えられませんでした。

今回も、同じようなアポイントの取り方でしたので面倒にしか思えず(失礼ですね)、
今回のメールにてその内容、意義などをお伺いしようと思ったのですが本日、お手紙拝見させていただき、わかりました。

読んでみた感想ですが、御社の社員教育の為になぜ我々が時間を割かなければならないのか意味がわかりません。
会社の方で勝手にやってください。というのが本心です。

メールでのやりとりで十分かと考えております。

これだけは徹底された方が良いというのを何点か
@日によって回答が異なるのをやめる
A人によって言うことが違うのをやめる(社内の連絡、申し送りはされているのでしょうか)
B不具合でないなら、ないと自信をもって言い納得できる説明をする
C問題ないと言っておきながら、いつの間にか修正するのをやめる
D修復する場合は、内容の説明をする(知らない間にやるのはもってのほか)

(略・・・載せられません)
こういった責任も取ってもらえるわけもなく、契約すればそれで終わりかとしか思えませんでした。

あとは、大工にも恵まれなかったと思います。妻の母が挨拶しても無視するし、話し掛けても迷惑そうにするし。
そういうのが職人っぽくて、良い仕事してもらえるはずと言い聞かせて住んでみたら仕事の雑なこと。
以前修復に来てもらった時も、なんの謝罪もありませんでした。
別にどうなるものでもないのでいいのですが・・・それに大工的には悪くないんでしょうけど。それが良くわかりました。

以上のようなことが続いた為、何を信じればよいのか分からなくなりました。

不満内容に関しましては、ホームページに記載されたいるとおりです。その他聞きたいことがあればメールでお送りください。
(略)
お言葉に甘え失礼な雑文となってしまったことお詫び申し上げます。

以上  (2003.2.14)

今読み返してみても、恐ろしい内容です。いったい自分に何があったのか?今思い返そうとしても、何故だか分かりません。まあ最近はガーデニングに打ち込んでいたので、気分的にも落ち着いたというのがあるんでしょう。

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それから何度かメールでやり取りの中で、工事をする気になったらこちらから連絡するということであったが、何度か工事の件どうしますかと連絡が入ってきたが、伸ばし伸ばしにしてようやく6月7日(土)に打合せをする決心がついた。先ほども述べましたが、ガーデニング効果のお陰だったのは間違いなさそうです。

修復してくれと頼んでも、修復してもらえない人がいるなか、一条工務店から修復したいという要望を延期させるとは勿体無い話ですよね。

 

第2回大修復への打ち合わせ (2003. 6. 7)

一条工務店 本社の業務推進部の方1名と工事部の方1名が約束どおりAM10:00にみえました。今までの不具合に関しての謝罪と、納得のいく十分な説明ができなかったことへの反省の後、今後の工事の進め方を話し合った。

ただ、今までだと我々が不具合かも?と思って伝えたことは修正する必要がなかったり、しないほうが良いのに、それを判断することなく修復されていたように感じていました。今回はそういうことがないよう、実際再度不具合箇所を確認しBESTな修復方法について提案し納得した上で工事へと進むという段取りである。

ただ、私の妻は工事をして、ボードやクロスを剥がして家に良いはずはなく、今のままにしておいた方が無難ではないかと、ずっと反対しておりました。以下が今回の打ち合わせ内容と、修正項目(修正しないものもあり)です。

@玄関ポーチ御影石の変色
玄関に出て実際の変色を確認してもらった。最近あまり気にしていなかったが、以前より色が薄くなっているように感じます(左が以前、右が現在)。原因は以前回答を頂いたように天然の御影石であるが故に酸化し錆びのような変色をしたとのことであるが、めくって初めて裏に錆びた釘が出てきたとか、なんらかの原因が明らかになるとのことでした

工事の弊害としては、目地が落ち着くまで周りと多少色の差異がでるが、しばらくすると目立たなくなるとのことだった。また張り替えた部分の継ぎ目のセメント部分にひびが入ったりすることもないということで張り替えてもらうことにしました。御影石は天然の石であるため色も微妙に違っている為、10枚ほどサンプルを持ってきて頂いており合う物を選択させてくださいました。

過去の記事 ⇒ [質問・不具合.77]

A基礎ベースのモルタルのクラック 
以前クラックが発生していたので修復してもらいましたが、しばらくすると(1ヶ月も経たないうち)また同じ部分にひびが入りました。塗ったモルタルの色も周りと比べるとかなり白っぽく違和感があります。

塗っている量も少ないとのことで、再度塗りなおしてもらうことにしました。少し削って厚めに塗るなどの対処をするそうです。

過去の記事 ⇒ [質問・不具合.88]

B階段上がり口付近、巾木とボードの隙間
巾木の材質、施工の方法は様々な方法があります。一条工務店では材質は無垢材で、施工方法は上図のように巾木を釘で打ちつけその上にボードを乗せるグレードの高い施工をしています。コストを抑える方法で多くの場合ボードを張った状態で巾木をボードに貼り付ける、更に巾木の材質は無垢材を使用する業者は少ないのではないでしょうか。

ということで、(間)柱が数ミリずれたことにより、それに接続されているボードが少し湾曲し巾木との間に隙間が生じたようです。無垢材にこだわる一条としては、そういった施工後の誤差をできるだけ少なくする努力をしているが天然素材が故にどうしようもない部分も多少出てくるとのこと。今回の説明は納得して受け入れることができました。

その隙間にコーキングを充填し目立たないようにする方法を提案されましたが、逆に見た目が悪くなりそうでしたのでお断りさせていただきました。

同様の隙間が階段を上がったところにもありましたが(上写真)、こちらもそのままにしておくことにしました。

過去の記事 ⇒ [質問・不具合.69]

 

[質問・不具合.88]
Cトイレ(1F)入り口の巾木とボードの隙間
トイレの扉向かって左側の巾木とボードに結構隙間があります。ボードが反って隙間ができたというよりかは、巾木がずれて取り付けてあるといったほうが良いです。上の巾木の取り付けの図からもわかるように、巾木は釘で打ち付けられていますので巾木が反ったとすると釘で固定されていなかったということになるので、考えにくいです。よってはじめからずれて取り付けられていたのではないでしょうか。

また、巾木の長さも足りておらず隙間があいているのが分かります。あまりにずれが酷いので、修復してもらうことにしました。

Dリビング・ダイニングのソリッドパネル施工ずれ
引渡し当初から気になっていた部分です。すべて修正してもらうことにしました。

方法はクロスを剥がし(場合によってボードも剥がし)腰板の枠を取り、寸法測りなおして差し替え、逆の方法で元に戻すということです。妻は、それほど大工事をすると以前より悪くなるに決まっているということで反対していましたが、気になっている部分は全て拭い去っておいた方が良いということで修復してもらうことにしました。

修復して前よりも悪くなるということはあり得ないとのことでした。

過去の記事 ⇒ [質問・不具合.72]

 [質問・不具合.65]

 

過去の記事 ⇒ [質問・不具合.85]

E和室入口のビス止め
こちらは、第1回大修復説明会でマネージャ・営業担当より「大工さんがよりベターな方法の施工をしてくれた」と回答された部分です。が、どう見ても、こうせざるを得なかったような施工だと思っており納得していなかったので今回質問してみた。

するとやはり、大工のご好意によるものではなく、こうするより仕方がなかったのではないかと予想されるとのこと。ビスを打たないと合わせることができず、縦・横の部材が離れてしまうのを補ったとのこと。確かに、部材が離れることよりはベターだがそのことをご好意と表現しているのなら、詐欺紛いの言動ではないだろうか?これはないと思うが知識がなく適当に答えたのなら、問題外です。

こちらも縦の部材を取り差し替えて、ビスなしで良いように加工してから施工するとのこと、今から取り替え可能なら工事した時にも修正ができたのではないかと思うが・・・

展示場と本社との対応の違いを、改めて感じました。こちらに知識がないのをいい事に、それなりの回答をするのは信用問題に関わります。一条施工マニュアルの公開を行い、施主がそれを見てチェックするという要望が益々増えるのではないでしょうか?現場監督には任せておけないと感じている人は、かなり多いように感じます。建てる人もそれなりの知識無しでは、踏み込めない世界となると家を建てる人はもっと減っていきますね。

Fリビングはきだしサッシ外れない
こちらは前回サッシ屋が来た時、「木造なら垂れてくるのは仕方がない」ときっぱり断られ、外す時はジャッキアップで強引にやるので、大掃除などの際に呼べばよいという、なんとも不思議な回答、対応だった箇所です。危うくガラスを削ったりされそうになっていました。

本社の正式な回答を頂きました。もちろん外れなくなるのは、機密性を損なわない為、できるだけスレスレにサッシを取り付けてあります。しかし、木造であるが故多少のズレが生じます。つまり、今回は(機密性重視の隙間)<(木材の反り)となってしまいました。ここまでの説明はサッシ屋も言い方は違いますが全く間違いではありません。

対処方法としては、はきだしサッシ部の構造は左図のようになっておりサッシ上部のレールは構造部材ではない間柱に吊られている木材に取り付けてあります。よって、間柱についている金物の閉め具合を数ミリずらして上に引っ張るようにして固定してやればレールも上がりサッシも外れるようになるという方法です。ただし、こちらもクロス、ボードを剥がして行う大工事です。非常に納得のいく説明でした。

ジャッキアップなどと聞くと家をぎしぎし言わせて、強引に取るとしかイメージできません。不安にならない施主さんはいないでしょう。この辺の説明の方法も反省されていました。

過去の記事 ⇒ [質問・不具合.64]

Gユニットバスの内部へのカビの発生
以前、ユニットバス内のコーキングに切れ目が発生しており湿気、水分が浸入することによるカビの発生が懸念されていました。

まず、一条オリジナルのユニットバスの断面図を見せて頂き、水滴が侵入した場合どうなるかを教えてもらいました。構造上水が浸入しても、基礎の上に流れるように配慮された設計になっていました。図面を貰おうと思いましたがノウハウの都合で頂けませんでした。

ということで、内部を確認する為に、なんと積水化学からファイバースコープをレンタルしてきてくれたそうです。ただ、床下からもぐってユニットバス内にファイバースコープを侵入させカメラで確認しようとしましたが、構造上ファイバースコープを入れることができませんでした。残念。

しかし、断面の説明で納得できていましたので、これに関しては十分です。今までの説明に全く根拠がなかった理由がわかりません。

過去の記事 ⇒ [質問・不具合.66]

 [質問・不具合.57]

H床下断熱材入れ替え、浴室下ゴミ
上のファイバースコープを入れる為に床下にもぐってもらった時に、手の届かないところにゴミを発見したそうです。

写真中央奥にビニール袋のようなゴミがあります。あの大きさだと家ができてから外部から侵入した物ではありません。

次回修復する時にゴミを取り去ってくれるそうです。

手前に見える電気コードのようなものが垂れ下がっていますが、免震作動時問題がないのか心配です。

I床下断熱材入れ替え
こちらも床下にもぐった時、断熱材が外れかかっているのがわかりました。

修復時に断熱材を入れ替えてもらいます。

Jダイニング(ベイウィンドウ横)のコーキング割れ
こちらは大修復1にてコーキングを追加してもらったのですが、1ヶ月程で割れが生じてきています。

よって修復してもらうことにしました。今回はコーキングを更に追加するのではなく、クロス張替えになると思います。

 

過去の記事 ⇒ [質問・不具合.68]

 [質問・不具合.67]

 

 

K階段廻り縁のエッジ隙間
1階と2階の間にあり、家の中心部でかつ階段の吹き抜けとなっている部分であるため、構造上一番力がかかる部分である為このようにずれが生じやすいとのことです。

ただ、住んだ当初からずれてはいました。廻り縁だけをうまく外して、クロスはそのままで差し替えるという方法を取るそうです。クロスに干渉してしまったら、剥がして張り替えとなります。

工事は、妻が出産でお盆以降実家に帰るので、その間に終わらせた方が良いということで夏の暑い中の工事となり申し訳なかったですが8月23(土)、24(日)の2日間で実施していただく予定です。家具の移動や、埃対策の為の養生などしっかりしてくれるそうです。あと、大工は同じ棟梁の腕をあまり信じていなかったのと、例えうまくやってもらったとしても、それだけの腕があるなら最初からやってくれ!という気持ちになってしまうので、本社の方で新しい人を手配してもらうことにしました。

今回の打ち合わせを行って本当に良かったと思っています。当初は、「本社からはるばる来てもらったところで、どうになるものでもない。
今までと同様、納得できない説明ではぐらかされるだけ」だと思っており気が進みませんでした。やはり本社の選りすぐれた方々ということもあり、全てにおいて完璧な対応をしていただきました。

今回の打ち合わせの中で出てきた「誤差範囲はお客様が気になる寸法」という言葉が印象的です。私も良く言われましたが、「これは不具合ではないでしょうか?」の答えで「誤差範囲内です」という回答が実に多いと、皆様から伺っております。一条マニュアルにこの部分は何ミリならOKというものは存在しない為、この回答は回答をした人の経験に委ねられるのも事実です。施主は不具合であるから修正するという言葉を望んでいるのではなく、心配せず安心して暮らせるというプロから見た保証が欲しいのです。それなのに安心させる言葉は、何の根拠もなく「誤差範囲」では、納得いかないのです。今後に影響するのであれば、修復して安心したいのです。

確かに「誤差はお客様が気になる寸法」というのは理想であり、今後この精神をもって全国的に実施されていったらアフターサービスではNO.1企業です。しかし、全て修正していたのでは時間・コストが現状のままでは崩壊してしまうかもしれません。よって、どこに線を引くかが展示場ごとに違ったり、パンク状態の展示場と余裕のある展示場では対応が違ったりするのが現実なのではないでしょうか。

私が望むのは、できるだけ多くの方々が理想的な対応をしてもらえるようになることです。恐らく今回私が受けた対応は最高のものだったと思います。不具合修復時には、ご参考にしてください。全国の人が、浜松本社の営業・現場監督・大工を要請するようになると大変なので、できるだけ早く、全国標準化を進めていただきたいものです。


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